原文:
敦盛、人間五十年、 思えば此の世は
常の住処にあらず
草の葉におく白露
水に宿る月より猶あやし
金谷に花を詠じ
栄華はさきを立って
無常の風にさそわるる
南樓の月を弄ぶ輩も
月に先だって
有為の雲に隠れり
人間五十年
下天の中をくらぶれば
夢幻のごとくなり
壹度生を受け
滅せぬ者のあるべきか滅せぬ者のあるべきか
是を菩提の種と思ひ定めざらんは
口惜しかりし次第ぞと思ひ定め
急ぎ都へ上りつつ
敦盛の禦首を見れば物憂さに
獄門よりも盜み取り
我が宿に帰り
擴展資料:
譯文:
常思人世漂流無常,
譬如朝露,
水中映月,
剎那繁華瞬間即逝;
風流人物,
今非昔比,
人生五十年,
莫非熙熙攘攘,
浮生幻夢,
名垂青史,
功敗湮滅,
只是宿命因果,
壹念之間,
有何可惜?
急至京都憂心難忍,
獄門示眾,
敦盛之首,
竊而歸家傳僧供奉;
嘆息如煙,
人間無常,
人生五十年,
莫非熙熙攘攘,
浮生幻夢,
人生五十年,
放眼天下,
去事宛如夢幻,
壹度得生者,
豈有常不滅?
《人間五十年》是熊谷直實為平敦盛所做的殉死舞。平敦盛為源平合戰時期平家武士,平經盛的末子。是吹笛名手。壹之谷合戰時被敵將熊谷直實所殺。能劇的幸若舞中,即有名為《敦盛》的壹節——既是後來織田信長喜唱的“人間五十年”。
參考資料: